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スポーツコラム

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【第31回】鉄腕アトムの手塚プロダクション「バーチャルとリアルを融合し、 スポーツとのコラボ事業を推進」

「バーチャルとリアルを融合し、 スポーツとのコラボ事業を推進」

 

株式会社手塚プロダクション
営業1部部長 内藤出
営業1部ディレクター 若色伸明
クリエイティブ部デザイナー 堀江弘将

 

いわずと知れた手塚治虫作品のコンテンツ会社「手塚プロダクション」。いまスポーツチームとのコラボ事業を展開し、数々の手塚作品がキャラクター商品として誕生しています。たとえば全日本女子バレーチームの愛称「火の鳥NIPPON」のキャラクター・ロゴもその一つ。同社はなぜスポーツとのコラボ事業に乗り出したのか。その経緯や似顔絵キャラクターの制作秘話、今後の展開など貴重なお話を伺いました。

 
 

――まず手塚プロダクションに入社された経緯をお聞かせいただけますか?

 

 

内藤 前職の商社時代に日中貿易に従事しておりました。その関係もあって、1995年に手塚プロダクションに入社し、直後に中国の子会社に副総経理(副社長)に就任。その後、2002年に国内業務中心の営業1部に移動。以降は営業1部を担当しています。営業1部の仕事は主に広告と商品化です。広告の業務内容は、たとえば企業や地方自治体などから鉄腕アトムを使いたいと希望をいただいた場合、キャラクターの広告承諾やデザインなどの監修を行うことです。商品化の業務内容は、スポーツチームとのコラボでストラップやTシャツをつくるなど、主にキャラクターの商品化の承諾や監修などを行うことです。

 

堀江 私は1998年に入社し、最初はイベント関係(展覧会)を担当していました。その後、部署の改編などを経て現在のクリエイティブ部の所属になり、キャラクター商品やイベント関係のデザインを担当しています。全日本バレーやbjリーグ(日本プロバスケットボールリーグ)の選手似顔絵も私が担当しています。

 

若色 私は鉄腕アトムの誕生イヤーである2003年にデザイナーとして入社しました。現在は営業1部に所属し、主にキャラクター商品のデザインのディレクションや監修業務を中心に行っています。主にスポーツ関係の商品や広告が中心ですね。

 
 

――ありがとうございます。少しお話に出ましたが、いま御社では野球やバレー、バスケなどさまざまなスポーツチーム・リーグとコラボをされています。そのきっかけは?

 

 

内藤 2003年4月7日が鉄腕アトムの誕生日ということもあり、テレビ放送などの影響もあって当時、鉄腕アトムがブームになりました。その勢いに乗って、今度は自分たちで何かを仕掛けようという機運が高まったんです。そこで、2つの新規展開をしました。まず1つは、外部のキャラクターデザイナーとコラボレーションし、新たなコラボデザインを積極的に開発したことです。そしてもう1つがスポーツとのコラボです。私たちのコンテンツはあくまでバーチャルです。漫画やアニメというバーチャルと、スポーツというリアルを融合すれば面白い展開ができると考えました。

 

これには私自身の経験がベースになっています。子ども時代、プロ野球のヤクルトとロッテが出身地の鹿児島でキャンプをしていて、よく観に行っていたんです。ヤクルトスワローズは1970年から1973年まで、鉄腕アトムをペットマークに使った「ヤクルトアトムズ」でした。そのイメージが残っていたので、ヤクルトアトムズを復活させたいと思い、球団に提案したんです。数年後、球団側からヤクルトアトムズで復刻ユニフォームをつくりたいと返答がありました。そこで2008年4月、復刻ユニフォームの制作と同時に球団名も期間限定でヤクルトアトムズに変更し、商品の売上も含めて成功しました。これがスポーツとのコラボ事業を本格展開するきっかけですね。

 

ほぼ同時期の2008年11月には、bjリーグとのコラボを発表しています。具体的には、ブラック・ジャックとピノコに各球団のユニフォームを着せたり、各球団のロゴと組み合わせたりするなどの商品の開発です。2012年以降は、各球団の選手の似顔絵を描いたストラップの販売を始めています。

 
 

――その後、全日本バレーとのコラボが実現しています。

 

 

内藤 全日本女子バレーの監督に眞鍋政義氏が就任した際、チームの愛称を一般公募して「火の鳥NIPPON」が選ばれました。それを機に当社のほうからコラボを提案し、2009年に全日本女子チームのキャラクター・ロゴを制作することになったんです。日本バレーボール協会との共同事業ということで、同時に全日本男子チームは「龍神NIPPON」としてキャラクター・ロゴを開発しました。

 

野球、バスケ、バレーと立て続けに商品化が実現し、次に2012年には新日本プロレスとのコラボ事業も展開するようになりました。当初は新日本プロレスのTシャツの制作からスタートし、その延長で堀江が選手のイラストを個人的に描き始めたんです。幸い、高い評価をいただき、全選手の似顔絵ストラップを商品化することになりました。似顔絵キャラクターは新日本プロレスとのコラボがきっかけでスタートし、その後、全日本バレーやbjリーグにも広がっていった感じですね。

 


ちなみに、グラチャン(バレーボール・ワールドグランドチャンピオンズカップ)のときは、コートの周囲に液晶掲示板を設けて、休憩時などに「火の鳥 龍神NIPPON」のロゴや選手の似顔絵キャラクターを流していました。この影響もあり、選手キャラクターキーホルダーのガチャガチャがよく売れましたね。

 
 

――選手の似顔絵を描くのは難しいと思いますがいかがでしょう。

 


堀江 たとえば全日本バレーの場合、代表選手の決定から商品化まで時間がそれほどありませんでした。よって限られた時間で制作する難しさはありましたね。当然、選手の髪型が変わる可能性もありますから、そうした調整も短時間で行う必要があります。

 

若色 選手の似顔絵で大切なのは、どの程度、デフォルメするのかというコンセンサスを得ることです。全日本バレーの場合は当初、選手の顔に似させてほしいという要望がありました。ですが、リアルに近づけるとキャラクター化しにくい面があります。最終的には、似すぎるよりも可愛らしさを重視し、キャラクター化させる方向で意見が一致しました。

 

堀江 似顔絵制作のプロセスでいえば、数回の確認を経て完成へと近づけていきます。たとえば目の表情をもう少し優しくしてほしい、あるいはもう少し強めにしてほしいという要望や、ホクロの位置をもう少し下にしてほしいといった細かなチェックも含めて修正をしていきます。bjリーグの場合、すでに今シーズンは約80人(昨シーズンは約50人)ほどの選手の似顔絵を描かせてもらい、ある程度のパーツができてきました。だから多少、効率よく制作できるようにはなっていますね。

 
 

――似顔絵の制作では、やはり私たちが思う以上に苦労を重ねられているのですね。参考になりました。では最後に手塚プロダクションとして今後の展開をお聞かせください。

 

内藤 野球、バスケ、バレー、プロレスなどのスポーツチーム・リーグとコラボ事業を次々と展開してきました。先ほど話題にのぼった以外にも、現在も継続中ですが、西武ライオンズの球団キャラクターコラボも進行しています。また、最近では巨人とアトムのコラボグッズも展開しています。今後もこうしたスポーツ関係の商品化を広げていきたいと考えています。さらに日本だけでなく、海外のプロチームとのコラボ事業も実現させたいですね。

 

©Tezuka Productions

手塚プロダクション

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