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スポーツコラム

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【第35回】日本文化出版/井出光武「スポーツイベントで 『売れるグッズ』製作を目指して」

「スポーツイベントで 『売れるグッズ』製作を目指して」

 
日本文化出版 営業局販売部 主任 井出光武

 
『月刊バレーボール』を発行している日本文化出版に所属する井出さんの業務は、出版社のイメージとは大きくかけ離れています。スポーツイベントのグッズ企画から販売、ネット通販まで多岐にわたり、そのほとんどを井出さん一人で担当。なぜ出版社が物販に参入したのかを始め、具体的な仕事の内容や課題、今後の展望について語っていただきました。

 

――会社ではどのような仕事をされているのですか?

一般に出版社のイメージは書籍や雑誌を編集制作したり、それを販売したりといった仕事が中心だと思うのですが、私が所属する販売部はもっと広範な業務を行っています。当社が発刊している雑誌(『月刊バレーボール』『月刊バスケットボール』など)の販売業務や問屋(取次会社)との部数交渉などももちろんありますが、私はスポーツイベントの物販全般を担当しています。

 

 

――どうして出版社が物販を?

 
雑誌の取材を通じてお付き合いのあるスポーツ協会さんからの依頼がきっかけだと聞いております。もともとは各スポーツ協会さんから大会プログラム(イベント進行表)の製作を受注していました。ですが、イベント進行の予算が少なくなるなか、協会さんから物販についてもお願いできないかと、依頼を受けたようです。

 

物販は一定の売上が見込める一方、在庫を抱えるリスクがあります。各協会さんはグッズを製作して販売しても、売れ残ったりして在庫管理が大変だったと思われます。そこで各協会さんから当社に対して、グッズを製作したり、イベント会場で販売したりする権利を提供するのでやってもらえないか、とお声がけいただきました。当社にとっては在庫管理のリスクを負いますが、本業である『出版物』を売場に置き、来場されたお客様の目に入る。そこにメリットがあると判断したようです。

 

 

――井出さんの具体的な仕事内容を教えてください。

 
主に担当しているバレーボール大会(Vリーグや国際大会など)の場合、グッズ企画、グッズデザイン監修、グッズの事前審査(協会などに)、会場事前調査・会場販売などの調整、販売員の手配、販売後の清算などです。業務内容は多岐にわたりますね。

 

やはり在庫管理は大変です。倉庫面積が大きく、一定の在庫量を確保できた昔は損益分岐点を基準にして、まず原価を回収し、その後はできる限り販売数量を伸ばして利益を上げていく計画を立てていました。ですが、それは大量の在庫を確保できるからこそ可能であって、ここ近年の不景気の影響を受け、倉庫面積が縮小され在庫をたくさん保管できません。ちょうど売り切れる程度の数量を狙い撃ちで生産しないといけない。つくり過ぎても、足りなくてもダメなので三振かホームランしかありません。販売数量は正確には予測できないので、利益を出すのが難しくなっていますね。

 

バレーボール大会以外にも、映画やテレビ局のイベントの物販のお仕事を頂くこともあります。そのほか、プロ野球チームの応援用のスティックバルーンの製作を請け負ったり、出身高校、大学のスポーツイベントに営業を仕かけたりと、出版社のイメージとはかけ離れた仕事ばかりしていますね。

 

 

――正直、ものすごく忙しいのでは?

 
アシスタントはいますが、全体を統括できるのは私一人なので、なかなか休みが取れないことが多いですね。いまでも地元の中学、高校の野球部同級生とそれぞれ野球チームをつくっているのですが、仕事が忙しくて試合に出られないのが残念でなりません。

 

とはいえ、学生時代は野球に打ち込んでいたこともあって、スポーツに関わる仕事ができているのは幸せです。2008年に行われた北京オリンピック世界最終予選で、日本男子バレーチームが16年ぶりのオリンピックを決めた際、現場に立ち会うことができました。スポーツの感動を近くでみられるのは、この仕事ならではの醍醐味です。

 

 

――いまの仕事で課題はありますか?

 
先ほども触れましたが、物販の売上を上げるのが難しい点です。私がこの仕事に携わり始めた2003年~2004年当時、バレーボールのグッズは本当によく売れました。とくに携帯ストラップは大会ロゴを入れておけばいくらでも売れる時代でした。当時は栗原恵選手と大山加奈さんが全日本代表に選抜され、女子バレーの人気が急上昇していた影響も大きいですね。

 

ところが、女子バレーの人気が落ち着くと同時に、携帯電話からスマートフォンに移行し、携帯ストラップの売上がごっそりとなくなってしまいました。併せて、低価格で品質の高いファストファッションが定着したいま、定番グッズのTシャツやタオルなどの価格設定が難しくなっています。安くすれば売れますが、その分利益が減ってしまうので……なかなか難しいですね。

 

かといって携帯ストラップに代わる次の商材は見つけられずにいます。たとえばリンゴの皮むき器に大会ロゴをつけたからといって売れませんからね。定番グッズの利益率は低下し、さらに代表商品も不在、それがいまの現状です。

 

――そうした課題がある中で今後の展望は?

 
スポーツイベントに来られたお客様に対して、お土産として購入していただける売れるグッズを開発するのが一番の目標です。それを実現するためには、常に自分の頭にアンテナを立て、面白い物、人気の出そうな物を探し続け、ここぞ!という時に思い切ったアイデアを出して、大ヒット商品を世に送り出したい。自らの手で突破口を切り拓きたいですね。

 

 


スポーツ関連雑誌・書籍を主に扱う、日本の出版社。

1947年、日本バレーボール協会理事の前田豊の手により、スポーツ出版社から「月刊バレーボール」を創刊したのが始まり

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http://www.nbp.ne.jp/

 

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