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スポーツコラム

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第5回 スポーツ選手(個人事業主)の税金、消費税

2012年12月21日

この記事は1年以上前に掲載しましたので、情報が古い可能性がございます。

 

ここ数年来、応援している某クラブチームが、下部リーグに落ちてしまった・・・。(自分自身はまったくの運動音痴だが、たまに試合会場に足を運んで観戦くらいはする。)メディアでは当初、下部リーグ落ちの原因をアレコレ取り上げていたが、話題が今後の大物選手の去就や来季の年棒に移ってきた。下部リーグに 落ちることにより、クラブチームの入場料収入やスポンサー収入は確実に減少する。さらに、クラブチームの親会社の業績が非常に悪化しているため、運営費の 大幅削減の可能性が充分考えられる。これまで年棒1億円以上を稼いできたような有力選手は、年棒が50%以上ダウンすることもありうる話である。実力のあ る選手であれば当然、他のクラブチームから声がかかるであろうし、選手自身も収入維持や下部リーグでの練習環境・試合環境を考えると、外部に身を置くこと を考えたとて、不思議ではないであろう・・・。
 
仮に、これまで高額な報酬を得ていた選手がクラブチームに残留して、翌季の年棒が大幅ダウンした場合、住民税の支払いは一年遅れでやってくるため、前年の 高額な住民税を年棒がダウンした翌年に支払うことになる・・・。大丈夫であろうか、一ファンとしては心配になってしまう。
 
クラブチームの来季方針が不透明な中、「契約期間が残っているので、クラブチームに残留する。」と明言している有力選手がいる。色々と事情があるうえでの 冷静な発言であるとは思うが、チームやファンへの思いがズッシリ伝わってきて、「下部リーグに落ちても関係ない、これからも会場に足を運んで応援に行こ う!!」と思った。
 
第3回の会計コラムでは確定申告のしくみ(所得税)、第4回の会計コラムでは住民税について触れた。今回、第5回のコラムでは、スポーツ選手(個人事業主)向けに、確定申告に関係のある最後の税目、消費税について取り上げたい。
 
みなさんはお店で買い物をする際、消費税5%を商品代金と合わせて支払っていることはもちろんご承知のことと思う。では、この税金は誰が国に納税している か、ご存知であろうか?すかさず「消費者自身が支払っているに決まっている!!」という言葉が返ってきそうだが、納付書に納税金額を記入して、まとめて国 に支払っているのは、実は法人と個人事業主なのである。
 
給与所得者(いわゆるサラリーマン)が受け取る「給与」には、消費税の概念はない。仮に給与として105万円を受け取ったら、そのまま105万円が収入となる。だが、チームと請負契約を取り交わしているスポーツ選手が、チームに105万円の請求書を出し、その代金を受け取った場合、100万円部分は収入となるが、残りの5万円は「チームから預かった消費税」ということになる。(会計用語ではこの5万円部分を「仮受消費税」という。)
 
次に、スポーツ選手が84万円で最新のトレーニング機器を購入したとする。その場合の本体価格は80万円で、残る4万円は「先に支払っておいた消費税」ということになる。(同じく会計用語で「仮払消費税」という。)
 
日本の税法では、消費税が含まれる収入を得たり、支払いをした場合、その差額を法人や個人事業主が納税する仕組みになっている。儲けに対して支払う税金が 「所得税」であるのに対し、「消費税」は「預かった消費税‐一時的に支払った消費税」の差額を納税するので、目の前を通過するだけで手元に残らず、基本的 には納税者は損も得もしないことになっている。《図1参照》
 

 
この会計コラムを読んでくださっているスポーツ選手の中には「えっ!?これまで消費税なんか支払ったことなんかないよ!!」と驚かれる方もいるであろう。 これは大変失礼な言い方ではあるが・・・、2年前の個人事業主としての年棒が1,000万円に満たない方は、どうぞご安心いただきたい。消費税法では、原則2年前の収入(課税売上高)が1,000万円未満の場合、「免税事業者」となり、消費税を納税する義務がない。仮受消費税としてもらった5%の消費税 は、そのまま懐に入れても、法律上問題ないのである!!(このあたりは、税制改正のたびに問題視されている部分である。)逆に2年前の年棒が1,000万 円を超えている場合は、「課税事業者」となっている可能性が高いため、何の手続きもしていない方や、2年前の自分の収入がよく分からない方は、お早めに信 頼できる税理士にご相談されたい。
 
最後に注意したい点であるが、消費税の申告期限は3月31日で、所得税の3月15日と約2週間の時期のズレがある。納税期日も同じくズレているので、納税忘れにはくれぐれもご注意いただきたい。
 
税金は安いに越したことはないが、いつまでも免税事業者でいてはいけない!早く消費税を納税できるよう、スポーツ選手のみなさんには、是非とも頑張っていただきたい!!

 

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・木村 仁美
・1970年10月1日生 大阪生まれ B型
・15年間税理士法人での勤務経験あり
・スポーツ業界は完全な素人&運動音痴
[趣味]
ハイキングと昼寝
[目標]
自分の経験を生かし、スポーツ業界で働くみなさんのお役に立つこと
台湾の阿里山に登ること

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