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【第2回】岡山湯郷ベル/田中靖郎「グッズ販売で重視しているのはプレミアム感。在庫調整の課題を抱えながら販売増を目指す」

この記事は1年以上前に掲載しましたので、情報が古い可能性がございます。

「グッズ販売で重視しているのはプレミアム感。在庫調整の課題を抱えながら販売増を目指す」
岡山湯郷ベル 広報 田中靖郎
 

2011 FIFA女子ワールドカップで歴史的な勝利を飾り、2012年のロンドン五輪でも準優勝を果たした『なでしこジャパン』。その代表メンバーである福元美穂選手と宮間あや選手が所属する『岡山湯郷ベル』に今回お邪魔し、広報担当の田中靖郎氏にW杯後の変化や広報活動の工夫などについて話を伺いました。

 

– 女子ワールドカップで『なでしこジャパン』が優勝し、日本中が一気に女子サッカーに
注目するようになりました。岡山湯郷ベルさんの状況も一変されたのでは?

まず広報の仕事が劇的に増えましたね。具体的には福元、宮間の両選手を中心とした取材依頼の増加です。私は福元・宮間選手の取材スケジュールの管理をしているのですが、W杯前後で歴然とした違いがあります。

 

W杯の直後ということでいえば、問い合わせの電話が鳴りやまない状態でした。面白いのは、「今度の試合で澤選手は出場されますか?」など、どの選手がどのチームに所属しているのかもよく理解されていない方もいたということ。これまでは女子サッカーに興味のなかったような人からの問い合わせが相当数あったということでしょう。

 

あと、ホームスタジアムのゲームで販売しているグッズの売上が約3倍になり、ファンレターの数も多くなりました。予想外だったのは、ロンドン五輪後の反応が思ったほどではなかったということでしょうか。オリンピックはいろんな競技がありますから、取材依頼なども分散したのかもしれないですね。

 

このようにW杯の優勝で広報活動が激変しましたが、選手一人ひとりはまったく変わっていません。福元・宮間の両選手はプロですが、それ以外の選手は昼間は仕事をして夕方から練習するスタイルに変わりはないですし、これまで通り勝つために最善の努力を続けています。

 

 

– 岡山湯郷ベルとはどのようなチームなのでしょうか?
あと田中さんの仕事内容も教えてください。

岡山湯郷ベルは、湯郷温泉で知られる岡山県美作市をホームタウンとする女子サッカーチームです。美作市(当時は美作町)の町おこしの一環として、町の役場が中心となって2001年に結成されました。チームの運営事務局は市役所のスポーツ振興課内にあり、私は市役所の職員として湯郷ベルの広報を担当しています。

 

日本と韓国で共同開催された2002 FIFAワールドカップの際、スロベニアのチームが湯郷ベルのホームスタジアムに合宿に来たんです。その担当として私がこちらに人事異動になって以来、10年間、広報に携わってきました。私の仕事内容としては、広報活動とグッズの企画販売の主に2つですね。

 

 

– 広報活動で工夫されていること、あるいは課題とすることなどありますか?

グッズ販売においては在庫調整が最大の課題です。これまで〝在庫を抱えない〟というのを鉄則としてやってきましたが、「この発注方法が正解」という状態にはまだたどり着いていません。ちなみに、グッズとしてよく売れるのはタオル、帽子、Tシャツの3点です。これはどのチームも同じかもしれないですが。

 

グッズ一点あたりの単価を下げるためには、生産ロットを増やす必要があります。ですが、つくりすぎると売れ残り、在庫を抱えるリスクがある。だからといって慎重になりすぎると、売れる可能性の芽を摘むことにもつながりかねません。W杯後はグッズの在庫がすべてなくなり、売上が跳ね上がりました。結局、グッズを売るためには注目されるのが一番なのかもしれないのですが、もしかすると、W杯の前ももっと数をつくっていれば、もっと売れたのかもしれない。そのあたりのさじ加減はまだ試行錯誤の途中です。

 

グッズの企画としては、個人の選手にフォーカスした商品をつくるのは気を遣いますね。以前、背番号入りの携帯ストラップをつくったことがありましたが、選手の人気にどうしても差があるので、個々の売れ行きを予測できないんです。在庫を抱えないという意味では本当に難しいです。その点、ムジカラボさんが扱うガチャガチャの選手フィギアは、発注単位が最少ロットで125個(1選手25個×5選手)で助かっています。この数は、1回の発注数量としてはちょうどいいんです。W杯後はよく売れていて、2試合で125個すべて完売していますね。

 

グッズ販売で重視しているのはプレミアム感です。ホームスタジアムのみで販売することで、「ここでしか手に入らない」という価値を商品に与えています。グッズで得た利益はチームの運営費に充てていますから、今後もさらに売れるしかけを考えたいですね。

 

 

– 広報担当者としての今後の課題と展望を教えてください。

W杯後に観客動員数が大幅に増えました。以前は500人から多くても1200人程度でしたが、W杯後は平均して3500人を動員しています。まず課題としては、この人気をどうやって維持するか、ということでしょうか。いまはまだ取材依頼も頻繁にあり、メディアへの露出も多いですが、いずれ落ち着くと想定し、次の手を打たなければならないでしょう。

 

ファンのさらなる拡大も視野に入れています。以前は練習を見に来てくださる方はいませんでしたが、いまは平日でも遠方から足を運んでくださいます。リーグ戦終了後の11月下旬にファン感謝デーを開催するので、そうした機会を活用し、ファンのみなさんを一人でも増やせるよう努力したいですね。

 

今後の展望としては、何よりもまずは勝つこと。なでしこリーグカップで日本一になるなど、やはりタイトルがほしいですね。そして湯郷ベルのサッカーは面白いと思ってもらい、ファンの拡大につなげていきたいです。とはいえ、私はシュートで点を決めることはできませんので、広報という仕事を通じて、選手の役に少しでも立てるようがんばっていきます。

 

 

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