1. トップ > 
  2. スポーツコラム > 
  3. ビジネスインタビュー > 
  4. 【第4回】bjリーグ/東英樹「人生の再スタートを経験し、バスケの道に戻る決意」

スポーツコラム

このエントリーをはてなブックマークに追加

【第4回】bjリーグ/東英樹「人生の再スタートを経験し、バスケの道に戻る決意」

「人生の再スタートを経験し、バスケの道に戻る決意」
bjリーグ(株式会社日本プロバスケットボールリーグ) 取締役 東英樹
2005年11月に開幕した日本初のプロバスケットボールリーグ『bjリーグ』。バスケットボール選手としてトップリーグで活躍されていた東英樹さんは、 三井生命・女子チームのヘッドコーチとして辣腕を振るわれたのち、現在はbjリーグの取締役を務められています。バスケと共に人生を歩んでこられた東さん に、バスケに賭ける熱い思いについて伺いました。

 

 

– 現役時代はバスケットボール選手として活躍されていたと伺っています。
まず当時のお話をお聞かせください。

 

筑波大学でバスケットボールに打ち込んでいた当時はバブル全盛期で、バスケはいま以上にとても人気が高かったんです。たとえば大学の全日本インカレでは、 収容人数3千人を超える代々木体育館が満員になり、テレビ中継もされるほどでした。そんな人気絶頂期に大学でバスケを続け、全国インカレでは2位になりま した。そして卒業後、実業団チームを持つ三井生命に入社することになります。

 

大学同様、実業団も人気が高かったですね。ところが私が実業団に所属してからバブルが弾け、大手企業が実業団チームを廃部させるようになっていきます。そ うしたバスケの浮沈の真っただ中で現役を続け、実業団の全日本大会では優勝も経験しました。当時はテレビに出たりしていましたし、会社にはファンの方から 電話もかかってきていました。いま思えば、選手にとって輝ける場があり、そうした環境で選手が実力をつけていたように思います。ちなみに、実業団時代の監督は、bjリーグのコミッショナー兼代表取締役を務める河内敏光です。>

 

 

– 現役引退後は女子チームのコーチに就任されました。
いきなり女子チームを任されて大変だったのでは?

私は現役生活を終えたあと、筑波大学バスケ部のアシスタントコーチを1年務めたのち、三井生命の女子バスケチームのヘッドコーチに就任しました。一方の河内は、実業団チームが廃部に追いやられていく状況を憂い、バスケットボールの新たな可能性を求めて三井生命・男子チームのコーチを退いたんです。河内が退職する際、「このままだと日本のバスケは立ち行かなくなる。俺には夢がある。それを実現させるためにここを辞める」と言い残した言葉がいまでも心に焼きついていますね。そうやって三井生命を離れた河内は、2005年にbjリーグを立ち上げることになるのです。

 

河内がコーチを離れて三井生命の男子チームは廃部になり、女子チームの存続も危ぶまれていました。私がヘッドコーチに就任したのは29歳と若かったので、経営学や心理学などの本を読み漁り、チーム運営の勉強をする毎日でした。なんとか廃部を免れたい――そうやってひたすらがんばっていました。

 

ともすれば女子選手はコーチに依存しすぎるきらいがあります。私の場合、自分の頭で判断して行動できる、そんな自立したアスリートを育てる考えを持っていました。それを前提に、負けられない試合の前には中心選手を一人呼び出し、「勝負はお前にかかっている。頼む」とマンツーマンで発破をかけたり。これは、女子チームをマネジメントする際の鉄則として、恩師から教えてもらった方法なんです。それを愚直に守っていましたね。

 

 

– そんな東さんもやがて三井生命を離れ、bjリーグに関わるようになります。

 

女子チームのコーチを5年務めたあと、三井生命の営業職に転属になったんです。35歳でヘッドコーチから下っ端社員へ転落、まさに人生ゼロからの再スター ト、そんな感じです。当時の三井生命の営業は非常に厳しく、必死に食らいついて5年間がんばりました。やるからには上を目指そうと努力し、最終的には統括部長の立場までいきました。

 

一方、バスケが本当に好きだったので、仕事の傍ら試合にも出続けていたんです。そんなときに河内と再会し、仕事を続けながら彼の活動を手伝うことになりま した。まだ河内がbjリーグを立ち上げる前で、子どもたちにバスケを教える活動をしていたんです。私はバスケを通じて多くの人に育ててもらいました。だか ら今度はバスケで恩返しがしたい、そして日本のバスケ界の将来を担う子どもたちを育てたい、そんな思いを抱いていたんです。

 

最終的に仕事を辞める決意をしたのは、河内から「社会貢献事業を立ち上げるので手伝ってほしい」と誘われたからです。また、私が統括部長に昇格する前、妻のお父さんが亡くなり、「人生は一度きり。このままでいいのか」と自問自答をするようにもなっていました。いろんなタイミングが重なり、退路を断ってバスケの道に再び進む決意をしたのです。

 

 

– 社会貢献事業とは? 東さんの今後の目標も含めてお聞かせください。

社会貢献事業は『bjリーグアカデミー』という名称で展開しています。この事業は「世界で活躍する選手を育てる」を理念に、幼児から中学生までを対象としたバスケスクールを開催するのが主な目的です。「バスケで恩返しを…」「子どもたちにバスケができる環境を…」と考えていた私にとってぴったりの仕事だったんです。

 

そもそも河内コミッショナーがbjリーグを立ち上げたのは、「このままでは日本のバスケ界がだめになる。世界で通用する選手を育てる環境をつくりたい」という思いがきっかけです。bjリーグが設立されてから今年で7年、ようやくその環境が整いつつあります。いまでは公式戦は平均1500人、ファイナル戦では9000人を動員し、そのなかでプレーして結果を出した選手は実力を伸ばしています。

 

選手が活躍できる場が整ってきたいま、次は子どもの育成が課題です。全国でスクールを展開し、全国各地でスター選手が生まれる環境をどうつくるかが次のステップといえるでしょう。そうやって日本におけるバスケットボール界の底上げができれば、トップの選手層も厚くなるはずです。現在、スクールの生徒は約500人。その中から15年後に全日本やオリンピックで活躍する選手が出てくれば、私たちの活動は正解だったといえるかもしれないですね。まだまだ先の長い話ですが、日本のバスケ界を盛り上げるために今後もがんばっていきます。

 

 

プロフィール

 

東 英樹(ひがし ひでき)

1966年10月5日生まれ。青森県出身。
筑波大学体育専門学群卒。(卒業年月 1989年3月)
[ 社歴 ]
・1989年4月 三井生命保険相互会社入社
※2000年より営業部門に。埼玉エリアで統括営業部長として活躍。
・2007年4月 株式会社日本プロバスケットボールリーグ(bjリーグ)入社
・2011年9月 一般社団法人bjリーグアカデミー理事長就任
・2011年12月 株式会社日本プロバスケットボールリーグ(bjリーグ)取締役就任
[ 資格 ]
・JBA公認C-2級コーチ
・日本体育協会公認スポーツ指導者バスケットボール指導員(C級スポーツ指導員)
[ 選手歴 ]
・1985~1988年度 筑波大学男子バスケットボール部
○1986年度全日本学生選手権3位
○1987年度全日本学生選手権2位
・1989~1994年度 三井生命男子バスケットボール部(JBL)
○1992年度全日本実業団選手権大会優勝
○1993年度全日本総合選手権大会2位
○1994年度全日本総合選手権大会3位
[ コーチ歴 ]
・1995~1996年度 筑波大学男子バスケットボール部アシスタントコーチ
・1996~2000年度 三井生命女子バスケットボール部ヘッドコーチ(WJBL:日本リーグ1部/Wリーグ)
・2000年度WJBL選抜チームアシスタントコーチ(フランストゥールーズ国際大会参加)
※1995年度~2007年度 日本ミニバスケットボール連盟主催ミニバスケットボール教室専任講師
※1996年度 日本オリンピック委員会強化スタッフスポーツコーチ
※2005年度~2008年度 日本クラブバスケットボール連盟普及強化委員
※2007年度~ bjリーグアカデミー GM
[ TV解説 ]
・NHK
[ 講義実績]
・2011年5月 東京スクールオブビジネス 『プロバスケットbjリーグ運営について学ぼう』
・2012年2月 ヒューマンアカデミー 『バスケットボールの普及と発展をチーム経営(ビジネス)の観点と試合運営の視点から考える』
・2012年2月 ヒューマンアカデミー 『バスケコーチング理論』
・2012年2月 ヒューマンアカデミー 『技術の発展段階と練習計画』
・2012年2月 ヒューマンアカデミー 『コーチの育成』
・2012年3月 ヒューマンアカデミー 『スポフィットジョブ 3大人気スポーツ(サッカー・バスケット・野球)業界関係者による三者対談セミナー』
※2011年度~ 東京スクールオブビジネス特別講師
[ 著書・監修本]
・bjリーグスキルアップテスト オフィシャルテキストブック
・DVDでわかる!バスケットボール必勝のコツ50

 


日本プロバスケットボールリーグは、2005年に開幕した株式会社日本プロバスケットボールリーグが主催する日本のプロフェッショナルバスケットボールリーグ。通称はbjリーグである。

日本のバスケットボールを活性化することにより、プロフェッショナルかつエンターテイメントあふれるプレーを魅せるとともに、地域社会におけるスポーツ文化の向上と国際化に貢献することを目的とする。
詳しくはこちらからチェック!
http://www.bj-league.com/

このエントリーをはてなブックマークに追加

グッズに関することでしたら、お気軽にお問い合わせください!

取引チーム

一覧はこちら

ページの先頭へ