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【第15回】アルビレックス新潟シンガポール/是永大輔「海外で堂々と戦える若い日本人を育てたい」

この記事は1年以上前に掲載しましたので、情報が古い可能性がございます。

「海外で堂々と戦える若い日本人を育てたい」
アルビレックス新潟シンガポール CEO 是永大輔
 

アルビレックス新潟の下部組織にあたる「アルビレックス新潟シンガポール」のCEOを務める是永大輔さん。2008年にCEOに就任以降、アルビレックス新潟シンガポールを人気チームに育て上げると同時に、「海外で堂々と戦える若い日本人を育成」するための活動にも重点を置かれています。日本の将来に貢献するため、シンガポールで活動する自分たちにできることは何なのか――チームの存在意義を自ら問い続け、奮闘する是永さんに、日本の若い人に抱く思い、日本人が海外に出る大切さについて思いを伺いました。

 

 

――まずアルビレックス新潟シンガポールのチーム概要を教えてください。

 

シンガポールを本拠地とするSリーグに所属し、世界を目指す若い日本人選手が活躍しています。2011年にはシンガポールリーグカップでクラブ初タイトルを獲得し、2012年にはSリーグで過去最高の3位になりました。

 

Sリーグはシンガポール国内のチームだけでなく、日本やブルネイ、マレーシアなどアジア各国の13のチームが参加する世界でも珍しい多国籍リーグです。そのなか、アルビレックス新潟シンガポールの客動員数は13チーム中2位で、シンガポール国内にホームを置くチームの中では一番の人気を誇っています。いまではサポーターの約7割がシンガポール人。地域密着でさまざまな活動をしてきた成果が出てきていると思います。

 

 

――そもそもなぜ日本のサッカーチームがシンガポールで活動しているのでしょうか?

 

では逆に聞きますが、なぜだと思いますか? 答えられないですよね。もしかすると、シンガポールに日本のサッカーチームがある意味なんてないのかもしれない。でも、なくても困らないのなら私たちの存在意義はありませんよね。だからこそ、誰かに必要とされるチーム、誰かに喜んでもらえるチームになろうとしてきたんです。

 

このチームが2004年に設立されたのは、アルビレックス新潟に海外の有望選手を送り込もうという狙いがあったから。でもその考えではうまくいきませんでした。そこで私が2008年にCEOに就任した際、アルビレックス新潟シンガポールの存在意義を改めて考え直したんです。そこで導き出した答えの一つが、「海外で堂々と戦える若い日本人を育成する」ことでした。

 

 

――海外で戦える若い人を育てたいというその思い、とても共感できます。

 

私たちのクラブスローガンは「The reason.」。直訳すると「ここにある意味」です。選手やスタッフの役割は一人ひとり違いますが、それぞれが「The reason.」を求めて活動しています。

 

たとえばアルビレックス新潟シンガポールでは、少年サッカースクールやチアリーディングスクールも運営しています。未来ある子どもたちに夢を与え、地域の人びととともに活気あふれるまちをつくり、日本とシンガポールの交流の懸け橋となる。これも私たちの「The reason.」の一つです。

 

もちろん選手たち自身が世界で活躍するのも私たちの「The reason.」の一つ。だから選手の移籍も積極的に支援しています。これまでアジア各国やヨーロッパのチームへ50名ほどの選手を派遣してきました。選手たちには「うちで1、2年プレーし、自分の夢を叶えるステップにしてほしい」と常々伝えています。選手たちの海外での活躍が、日本の若い人の刺激になればと願っています。

 

いま選手たちに、40歳になった自分の理想像を「未来予想図」として書いてもらっています。アルビレックス新潟シンガポールを土台に世界に羽ばたいてほしいからです。人間って不思議なもので、100%イメージできないことは書けないんです。逆にいうと、書けるとうことは、イメージできているわけだから、絶対に実現できる。

 

私は20歳のとき、30歳になった自分の夢を100個ほど箇条書きしました。そのなかには、「30歳でサッカークラブの社長になる」という夢もあった。私がここに来たのは29歳のとき。だから、夢や目標は実現できるんですよ。

 

 

――若い人に対する思いの根底には、いまの日本に対する思いがあるのでしょうか?

 

今後日本の人口がどのように推移するのかご存知ですか? 日本の総人口は2004年をピークに減少に転じ、2050年には9500万人(国交省調べ)になるとされています。日本は今後ますます少子高齢化が進行し、市場が縮小していくはずです。その結果、いま以上に雇用が減り、給料が下がり、日本だけで経済活動を維持するのはさらに難しくなっていくでしょう。そうなると成長の果実を海外に求め、さまざまな分野で海外市場に巻き込まれなければならなくなってくる。

 

一方、いまの日本の若い人はどうか。内向き志向が強く、海外に出たがらない傾向があります。私はこの傾向に危機感を抱くと同時に、シンガポールで活動する自分たちが日本の将来のために貢献できることは何なのかと考えました。その結果、まずは海外で活躍する日本の若いサッカー選手を育てることだという結論に至ったんです。

 

うちのチームで活躍した選手たちが、未来ある日本の子どもたちに「俺は昔海外でプレーしていたんだ。大変だったけどすごく楽しかったよ」と伝えてくれたら、子どもたちの海外に対するハードルを下げられるかもしれない。するとその子どもたちは抵抗なく海外にチャレンジできるかもしれない。これはひとつの例ですが、そうやって外から刺激を与え、海外で勝負する若者を創り続けたいんです。それが現在の日本に必要なことだと考えています。

 

 

――講演活動も積極的にされていますね?

 

修学旅行でシンガポールに来た高校生やゼミ合宿で来た大学生、あるいはシンガポールに進出する企業の幹部候補生などを対象によく講演をしています。その際、「いますぐ海外に出るべき7つの理由」を伝えています。具体的には、「①日本人は英語を話せる」「②日本人の『仕事力』はスペシャル」「③日本の文化は世界からみて特殊」「④国内だけにとどまるのは危険」「⑤若者の失敗は笑い話」「⑥世界中に『あなた』の先駆者はたくさんいる」「⑦日本のパスポートはほぼ無敵」です。

 

たとえば、1つ目の理由。日本の一流企業の幹部候補生に「英語を話せる人はいますか?」と聞いても誰も手を挙げない。でもインド人に聞くとほとんどみんな手を挙げます。ではインド人が正しい英語を話せるかといえば、そうでもないんです。日本人は文法や発音を気にしますが、中学レベルの英語力があれば、英語が話せると自信を持っていいんです。

 

そこにあるボールを拾ってもらいたいとき、その目的は正しい英語を話すことではなく、拾ってもらうことでしょう。どんなかたちであれ、伝わればいいんです。あくまで英語はコミュニケーションの手段の一つであり、「俺は英語が話せるよ」と最初の意思表示をするかしないか、この第一歩がとても大きいんです。こういう話をすると、社会人でも大学生でもなく、高校生の反応が一番いいんですよ。そう考えると未来が明るくなる感じでしょ。

 

先に海外にいる身としていつも思うのですが、日本人はとても優秀なので、海外で勝負すればきっと勝てるんです。日本人のパスポートはほぼ無敵ですから、若い人にはもっともっと海外に出てチャレンジしてほしいですね。

 

 

 

 


アルビレックス新潟シンガポールは、シンガポールを本拠地とするSリーグに所属するサッカーチーム。日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)に加盟するアルビレックス新潟の下部組織でもあり、主に若手選手が所属する。
詳しくはこちらからチェック!
http://www.albirex.com.sg/

 

 

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