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スポーツコラム

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第16回 資金調達方法、あれこれ(2)

2013年5月31日

この記事は1年以上前に掲載しましたので、情報が古い可能性がございます。

 

スポーツ選手の一番大切な仕事

 

 大阪もついに梅雨入りした。屋外でスポーツされている選手のみなさんにとっては、雨降りの中でのトレーニングや試合は辛いと思うが、真夏の暑さよりはまだマシなのだろうか。その昔、登山中に軽い熱中症にかかり、山中のゴルフ場で休ませてもらった経験がある。睡眠不足のまま登山に出かけたのが一番の原因と思われるが、意識はあっても身体のコントロールがまったく効かず、体中が火の玉になったような症状に見舞われた。体調管理はスポーツ選手の一番大切な仕事だと思う。これからの季節、くれぐれも気を付けてトレーニングしていただきたい。

 

 

新たな資金調達方法、クラウド・ファンディングの幕開け

 

前回のスポーツマネイジメントコラムで「日本人はスポーツをビジネスとして捉えることに慣れていないため、お金集めが苦手である。」と書いた。

 

とある高校生スポーツ選手が、どうしても実現させたい「海外遠征(起案)」があったとする。そして、その「海外遠征(起案)」を実現させるために50万円が必要であったとしよう。多くの日本人の場合、その50万円を捻出するために、①親の貯金の取り崩し②クラブ活動OB・OGへの支援要請②在校生から寄付を募る、といった方法を考えることであろう。だがそれでは範囲が狭いうえに、膨大な時間と労力を人海戦術に費やすことになってしまう。孤軍奮闘するのではなく、意を同じくする周囲の人たちの協力を、ネットを使って得ることができないか?と考えられたのが「クラウド・ファンディング(crowd funding)」というシステムである。

 

 

■  クラウド・ファンディングとは?

 

Wikipediaによると、《不特定多数の人がインターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うことを指す、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語である。ソーシャル・ファンディングとも呼ばれる》と記載されている。

 

定義から入ると小難しく聞こえてしまうが、要はfacebookやTwitterを使って、小口投資家である「支援者」から資金を集め、特定の「起案」を実現するためのシステムである。そのシステムは一見「出資」のようで「出資」ではなく、「寄付」のようであり、「寄付」でもない。

 

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出資、寄付とはどこが違うのか?

 

自分の出資した会社が儲かったら、配当が受けられるのは、ごく一般的な投資話であるが、単なる金銭のやり取りだけでは、得た配当に対して深い感動は得られない。また、寄付はその対価を相手に求めない、いわば無償の愛であるが、一方通行なだけでは継続的な支援を見込むのは難しいように思う。支援者の資金調達者に共感する気持ちが「起案」を実現させ、その見返りに気持ちのこもったモノやサービス、つまりは「リターン」を受け取ることができるのが、購入型クラウド・ファンディングのシステムである。

 

 

■クラウド・ファンディングの市場

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2009年4月にNYで立ち上がった購入型クラウド・ファンディングサービスは、もともとクリエイティブ分野のプロジェクトに特化したものから始まったが、2010年後半から市場を伸ばし始め、2012年以降は100万ドル~1,000万ドル以上のお金を集める「起案」も出始めている。2012年4月、アメリカのオバマ大統領がJOBSACT法案にサインし、株式クラウド・ファンディングがスタートした。

 

日本では2011年に初上陸し、現在、どんどん認知度が上がってきており、プロジェクトが次々に登場している。

 

 

■「起案」を思い立ったら

 

それでは具体的にどう「起案」をまとめ、資金調達のために動き出すかポイントを挙げてみよう。

 ①「起案」の内容

 ②「調達目標金額」の設定

 ③「募集期限」の設定

 ④「支援者」へのリターン設定

 ⑤ Webサイトの紹介文章・動画考案

 ⑥ 友人、知人への「クラウド・ファンディング起案」の告知と応援要請

 

 

「起案」がないことには資金調達する意味がないので、ここでの説明は割愛するが、「調達目標金額」に関しては、慎重にかかるコストを計算しなければならない。よく調査のうえ、大きな過不足のないよう「調達目標金額」を決定しよう。

 

 

 

「募集期限」の設定は一般的には1~3ケ月間

 

 資金調達に必要な告知を準備したうえで、募集期限を決定しよう。

 

 

■「支援者」へのリターンとは?

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 この選手を応援しよう!と思う「支援者」の気持ちに応えるため、資金調達者側は支援者に喜んでもらえるリターン(特典)をぜひ考えよう。まず「起案者」との懇親会参加券や、支援者にならないと手に入らないような限定商品等、「自分だけ特別」な気持ちを持ってもらえるリターンを準備することが重要である。

 

 

もし募集期限内に調達目標金額に達成しない場合は?

 

 仮に「起案A」の募集を始めても、募集期限内に目標金額に達成しなかった場合は、どうするのか?支援者に全額返金するのがクラウド・ファンディングの一番の特徴であり、ここが信用を保つための良さである。お金を集める以上、ゼロか百か明確にしておくべきであろう。

 

 

「起案」完了後の支援者への報告

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資金集めが完了し、無事に「起案」が終了したら、あとひと仕事しよう。資金調達者側には支援者の応援したい気持ちとお金を預かる重大な責任がある。常に、資金調達者側は支援者に向けて資金の集まり具合を報告したり、収支結果報告を行うなど、情報開示は非常に重要である。次の「起案B」への「支援者」に向けたアピールといえよう。何事も最終のクロージングが大切である。

次回のスポーツマネイジメントは、実際に行われた「起案」の具体事例を挙げ、その難しさややりがいについて、取り上げてみたい。

 

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・木村 仁美
・1970年10月1日生 大阪生まれ B型
・15年間税理士法人での勤務経験あり
・スポーツ業界は完全な素人&運動音痴
[趣味]
ハイキングと昼寝
[目標]
自分の経験を生かし、スポーツ業界で働くみなさんのお役に立つこと
台湾の阿里山に登ること

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