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2020/01/16 コラム
第35回【ラグビー】競技人口の維持/拡大について
新年あけましておめでとうございます!musica lab株式会社のコラム担当です。
本年よりスポーツマーケティング事業をさせていただいている身として、コラムを定期的に書かせていただくこととなりました。よろしくお願いいたします!
昨年はワールドカップの日本開催もあり、ラグビーが脚光を浴びた一年だったと思います。思い起こせば、私共が子供だった時代、”スクールウォーズ”というドラマの影響もあり、地元が大阪で花園ラグビー場がさほど遠くなかったこともあり、割と身近にラグビーという競技が地元に根付いていました。大学ラグビーも活況で早明戦など大いに盛り上がっていた記憶があります。
しかしながら、その後、少子化の影響もありますが、競技人口は伸び悩み、花園を目指す“高校ラグビー”の選手登録者数も2000年に30,000人を超えていた状況から2020年は20,000人を切ってしまいそうな状況に陥っています。各都道府県下のラグビー部を持つ高校も減少傾向で、15人のメンバーを揃え単体でチームを構成できない地域が増えてきているのが現状です。都道府県によっては一回~二回勝てば全国大会に出れる~という地域も以前より増えています。
*減少する競技人口
サッカーや卓球など競技によっては人口減少下の市場においても、増加傾向を維持している競技もあるので、今後は施設の充実や地域密着の活動にあわせて、その母数となるジュニア世代の競技人口の増加を図っていかないといけないのが、ラグビー界の直近の課題となってきています。
*少子化が続く環境下、女子の卓球が女子サッカーの登録者数が増加傾向
2020年はオリンピックイヤー。しかも東京開催。
我々スポーツ産業に関わるものとしては非常に楽しみな年でもありますが、逆に今後スポーツが産業として、地域や一般の方々に根付いていけるのかどうか、“ポスト・オリンピック”の課題も非常に気になっています。
2019年以降、メジャースポーツだけでなく、オリンピック種目全体の選手や試合のメディアの露出は自ずと増えているので、“特需”というものがやってきていると思うのですが、オリンピック後のスポーツへの関心の冷え込みによる、スポンサー収入や企業の支援体制が続くのかどうかという心配はいつも絶えません。
そういった意味ではラグビー業界は今年が正念場。東京オリンピックの話題が今後ますます増えていく中で、他競技に露出が分散していくこともあり、ワールドカップからの“流れ”を国内大会や育成年代に落とし込んでいかないと、“流れ”をうまく活かせなくなる可能性もあります。
私共もトップリーグの各チーム、日本ラグビーフットボール協会とお取引させていただいている関係もあり、ラグビー界の底上げが出来るよう少しでもサポートしていきたいと思っております。
今年はスポーツ界にとって特別な年。
“ポスト・オリンピック”もスポーツ界全体の盛り上がりが継続できるよう、スポーツマーケティングの実務に邁進したいと思います。
本年もよろしくお願いいたします!