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2014/11/11 イベント
関西大学ラグビー開幕、トップ8が花園で激突
2014.10.5
第1グラウンド・第2試合
同志社大vs天理大
優勝候補の双璧が直接対決
全国大学ラグビー選手権大会出場をかけた関西トップの8大学による「関西大学ラグビーAリーグ」が2014年10月5日、近鉄花園ラグビー場で開幕した。台風18号による影響が心配されたが、計4試合とも天候の影響はほとんどみられず熱戦が繰り広げられた。
第1グラウンドの第2試合は、本日一番の注目カード。優勝候補の双璧とされる同志社大学と天理大学の直接対決だ。
素養のある選手がそろう同志社大の今年の強みは、プロップ陣が軸となったスクラムの強さ。分厚いラインDFの圧力も含め、相手攻撃を寸断するパワーが見せ場だ。攻撃はどこからでもトライを奪う決定力のある選手が多いなか、大きく展開するチームのストラクチャーも対戦相手の脅威となる。
対する天理大は前評判が高く、夏季の交流試合で関東の強豪大学を破るなど好調が伝えられている。体格は大きくないものの強靭なフィジカルに加えて各選手の仕事量の多さ、そして変幻自在のパスワークで相手チームのDF網を突破する。外国人選手の力も推進力にして、オールブラックのチームは2年ぶりのリーグ制覇を狙っている。
同志社大が試合の主導権
14時5分のキックオフに向けて両大学の選手がグラウンドに姿をあらわすと、スタンドから大きな声援が送られる。試合開始を待ちわびる観客を前に両チームが力強く校歌斉唱、いざキックオフの時を迎えた。
試合が動いたのは前半5分。同志社大がゴール前5mラインアウトからモールが割れた瞬間をとらえ、⑦キャプテン田淵が右隅に押し込んで先制トライを決める。ゴール不成功の5-0に。10分には同志社大がペナルティを得て、正面30mを⑩垣内が決めて8-0とする。その後も同志社大の勢いは止まらず前半15分、②東がゴール前相手のキックを真正面でチャージし、そのまま右中間にトライ。13-0とリードを拡げる。さらに22分には、ふたたび同志社大が5m付近で再々ペナルティを犯した天理大からペナルティ・トライを奪い、⑩垣内がゴール成功、20-0となる。
ここまで同志社大が常にボールを支配し、天理大のつけ入るすきを与えない。なかでも同志社大の戦術で目を引いたのは、大きく展開する巧みな試合運びだ。⑨岩村にボールを集めたあと、ハイパントで戦線を一気に前に押し上げる展開が続いた。岩村が基点となって試合の流れをつくり、天理大は我慢の時間が続いた。
それでも前半の終盤を迎え、天理大が次第にボールを支配していく。そしてロスタイムぎりぎりにゴール前ラックから天理大⑤吉崎が執念の右中間トライ。キックも⑬ケレビが成功し、20-7と追い上げをみせる。しかし天理大の反撃もここまで。タイムアウトを迎え、同志社大がリードして前半を終了した。
試合を決める同志社大・松井の独走
後半は両チーム拮抗でスタートする。その均衡を破ったのは同志社大。後半5分、ハーフウエイ付近のラックからFW中心にボールを巧みに動かし、ラストパスを受けた⑭松井が見せ場をつくる。右ライン沿いを疾走して相手を振り切り、中央に回り込んで悠々トライを決めた。試合を決定づけるかのような独走シーンにスタンドがどっとわく。⑩垣内がゴールを成功し、27-7とする。
このままワンサイドゲームで終わるかと思われたが、後半の半ばから天理大が次第にボールをキープし始める。そして後半17分、天理大がゴール手前左中間ラックから⑨藤原、④西川に繋ぎ左中間にトライ。⑬ケレビがゴールも成功し、27-14。25分にも、ふたたび天理大がゴール手前右隅のラックから②高部が左サイドを突き、右隅にトライを決める。ゴール不成功、27-19と追い上げる。
天理大の勢い勝って攻守交代。同志社大を食いにかかるも、天理大にミスが続いて勢いがそがれる。32分には同志社大がペナルティを得て、⑩垣内が25mのキックを成功。ふたたびリードを拡げて30-19として、同志社大の勝利となる。
お互いに攻守が激しく、観客からは惜しみない拍手が送られた。マンオブザマッチには、攻守に活躍した同志社大②東選手が選ばれた。